久しぶりに文庫を買いました。
最近、楽しい漫画も発見できないので、
駅構内のちっちゃな本屋で1分で決めた本です。
決め手は・・・・
1.上下巻なく、1冊で完結している
2.分厚くて読みごたえありそうだから
3.裁判官が主人公っぽくて面白そう
そんな単純な理由で購入してみたところ、
面白くて先が早く読みたくて2日間(通勤内)で読みました。
読むのが早いのというのがとりえの1つですが、
なかなか良かったです。
感想はというと、、、
推理小説というより、家族崩壊の心理描写が多かったです。
わからないトリックを暴いていくというより、
あるひとつの謎がやっと最後に解き明かされる。
一人の人間の出現により、じわじわと家族が崩壊される不安感。
しかし、絵空事というよりも現実に起こりうるという展開だと思います。
最後にしても絶望感がありますが、その絶望感に混じって、
ほんの少しの安堵感・幸福感というのも感じました。
同時に司法、人を裁くことの重みも少々感じました。
読みきった、という達成感は感じなかったのですが、
途中で飽きさせない構成がすばらしかったです。
ただし、あまり大展開というラストでもなかったので星4つにしました。
この方の他の本、『栄光一途』『犯人に告ぐ』というのも
機会があったら、読んでみたいと思いました。