ABCD殺人事件 赤川次郎

 

 
ABCD殺人事件 (講談社文庫) 

 

ABCD殺人事件 (講談社文庫)

     

  • 作者: 赤川次郎
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  • 出版社/メーカー: 講談社
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  • 発売日: 2002/01
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  • メディア: 文庫
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初めて読みました。赤川作品。
思ってたのと異なってました。
もっと、ガチガチの作品だと思ってたのですが、ゆるーい感じでした。
これは中学生くらいでもOKな作品ですね。
三毛猫ホームズとかもこんな感じなのかな?
 
 
さて、これはシリーズモノでした。
大貫刑事という傍若無人な刑事と井上刑事、井上の恋人直子が出演します。
タイトルの他に真実一路」「天地無用」「無理難題」の3作が入ってます。
 
 
 
このシリーズは、面白いです。全部読みたくなりました。
子どものまま大きくなったような大貫警部が面白いっ!!
そして、作者のタイトルセンスもよいですね。
洒落がきいていて、驚きます。
 
 
ガチガチの作品ではないためにサクサク読めます。
大貫が笑える行動を起こし、事件を解決していくのですが、
実際には大貫ではなく直子だったり。。。
 
あまりにも面白かったので、シリーズ最初から読みたいと思います。
 
 

龍は眠る 宮部みゆき

 

 
龍は眠る (新潮文庫) 

 

龍は眠る (新潮文庫)

 

 
 
 
宮部さんの中でもちょっと珍しい超能力を題材にした作品です。
主人公はちょっと過去がある雑誌記者の高坂。
台風の中に出会う少年、稲村慎司との出会いによって、
不思議な体験に巻き込まれるお話です。
 
 
 
 
これを読むと、超能力って実在するのかって思います。
まあ、今は超能力よりマジックのほうがメジャーになってしまったので、
超能力番組とか減ってますよね。
 
 
慎司という人物を調べていくうちに、平行していた事件に巻き込まれます。
また慎司の友達の直也、超能力があるために苦悩する思いが考えさせられます。
 
現代の少年たちも、超能力がないとはいえ、同じような思いに悩んでいるのでは。
そして高坂が出会う聴覚障害の女性の出現により、
その苦悩する重い話に、そっと安心という花を咲かせてくれます。
 
 
最後は、思ったとおりになりましたが、泣けますね。
やるせなさが残るところもありましたが泣けます。
破滅的な要素も多い中、主人公高坂と同僚の掛け合いがとても面白いです。
思わず読みながら喫茶店で吹き出してしまいました・・・。
 
 

淋しい狩人 宮部みゆき

 

 
淋しい狩人 (新潮文庫) 

 

淋しい狩人 (新潮文庫)

 

 
 
 
宮部さん好きの中でも、これは楽しかったです。
田辺書店のイワさんと孫の稔のお話。
この二人を中心にして、いろんな事件が起こっていきます。
 
どちらかというと、サスペンス的なものではなく、人情的です。
二人のやりとりがとても素敵で、ホッとさせてくれます。
 
 
 
六編に分かれた短編集ですが、サクサク読めます。
お勧めは『歯と爪』と『うそつき喇叭』でしょうか。
大きなコトではないのですが、ちょっとした謎かけによって、
事件が解明されていきます。
 
 
イワさんと稔のやりとりを読むだけでも面白い作品です。
これは宮部さんの中でも私のランキング上位に来る作品です。